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第二章 三の蝶〜夜の青と片恋のカケラ〜

last update Date de publication: 2026-01-16 21:49:13
 「陰陽師と式神は、けして結ばれない」

 そんな事、知らなかった。

 あたしは、この想いをなんと呼ぶのか知らない。

 いつか来るその日、妻と呼ばれる人がやってきて。あたしは一番近くにいて……想像するだけで、胸が焼かれるようだった。

 「あんたさ、いつから惚れてたの」

 花蓮の紅みがかった髪が、夜の青に染まっている。

 ぶっきらぼうに、でも優しさを秘めた声が風に溶けていった。

 「わからない。惚れてるって……あたしこれ、惚れてるんだ」

 「気付いてなかったんだ、自分でも」

 「全然」

 花蓮はあきれたように「猫のくせに鈍いんだねえ」と、あたしの頭をこづく。そうして満天の星を仰ぎみると、いつか遠くの時を想うように呟いた。

 「あたしもさ、人を愛したことがあるよ。だから少しわかる……その切なさも。どうしようもない想いもね」

 「あたし知らなかったんだ。こんな強い想いが、自分の中にあることに」

 「そう……」

 「ねえ教えて花蓮。どうしたら、この想い……止められるの!?」

 涙の止め方も分からないままに、花蓮に問いかける。

 彼女は困ったように眉を下げると、自分の片足に頬杖をつく。夜風が、艶や
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